日本の感染者数が少ないのは介護施設のお陰!?
2020.7.26福祉コラム
先日、ニューズウィーク日本版に、日本の新型コロナウィルスの感染状況についての記事が掲載されていました。
タイトルはズバリ、
【知られざる日本のコロナ対策「成功」要因ー介護施設】
アメリカの比較政治学者であるマルガリータ・エステベス・アベという、米国の大学の准教授の記事です。
要約すると、
・日本は新型コロナウィルスへの感染者が非常に少ないが、中でも特に少ないのが介護施設での集団感染。
・コロナ感染による死者の内、介護施設での感染を比較すると…
ドイツ 39%(医療者数が人口比で日本より多い)
韓国 34%(コロナ対策への評価が国際的に高い)
日本 14%
・施設の高齢者のうち何%がコロナで亡くなったか?
スペイン 6.1%
イギリス 5.3%
スウェーデン 2.8%
日本 0.01%
・日本がなぜ感染者数を抑えられているかについては、いくつかの理由のため国際的にはあまり注目されていない(検査数が少ない、厚労省の発表が遅い、専門家による説得力のある説明がない)が…
・世界一の高齢化社会である日本において介護施設での感染拡大阻止がその大きな要因であることは間違いなく、日本の介護従事者、入所者の家族による苦労と貢献の賜物
Etc…
というものでした。
介護施設での感染者が少ない要因としては、比較的早い段階から面会制限や外出制限などの「介護施設のロックダウンを行なったことが大きいのではないか、と記事では書かれています。
もちろんそれも理由だと思いますが、やはり一番は、介護従事者やご家族、そして入所者など、介護施設に関わる一人一人の、ほんの小さな努力がたくさんたくさん積み重なったからではないでしょうか。
そういう小さな積み重ねは、きっとデータにはなりません。そもそもの価値観や生活習慣が違う外国からは、理解されにくい対策もあるでしょう。
そしてきっと日本では、ここに書かれた介護施設以外にもこうした事例があり、それが積み重なって日本全体の感染者数、感染死者数が抑えられているのではないでしょうか。
理由がなんであれ、同じ介護従事者としてとても嬉しくなる記事でした。
日本でもまた感染者が増えてきて、まだまだ気をぬくことができませんが、こうしてうまく行っている事があると励みになります。
仕事も業界も立場も関係なく、一人一人がそれぞれの場所で頑張って、この危機を乗り越えられると良いですね!
ご紹介した記事はこちら↓
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/07/post-93979_1.php
(ニューズウィーク日本版 7月16日)
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